・一生懸命投稿するけど読んでもらえない…フォロワー数が増えない…
・文章の書き方のテクニックをたくさん学んで書いてるけど、反応がイマイチ…何が足りないのかが分からない…
・「良い文章」ってなに?
こんなお悩み解決します!
今回の記事では、心を動かす文章の書き方について解説します!
・自分のSNSをバズらせたい!
・フォロワーやファンを増やしたい!
・良い文章を書けるようになりたい!
「あなたは心を動かす文章を書けていますか?」
コロナ禍以降、SNSが広く普及し、多くの人が発信するようになりました。
その中で、コンテンツが一瞬のうちに拡散されていく「バズる」という言葉も生まれましたね。
そんな中、自分もSNSに挑戦してみようと頑張って投稿しようとしたけど、
「あれ?全然フォロワー数伸びない…。有名インフルエンサーと同じことを書いてるのに、何が違うの?」
「文章の書き方をたくさん学んで、こんなに分かりやすく書いてるのに拡散されない…」
とあなたも悩んだ経験はあるでしょう。
今は情報があふれる時代。
情報だけ整理して並べても読んでもらえる時代は、残念ながら終ってしまいました。
読み手やユーザーは、感情が刺激され心が動いたときに「あ、これいいかも!」とフォロワーになってくれたり、投稿がバズっていきます。
SNSをバズらせるには、感情を刺激する「心を動かす文章」であることが大前提です。
そこで本記事では、実績ゼロのSNS初心者でもすぐに書ける「心を動かす文章」のコツについて紹介します。
まずは、読み手への理解を深めるために、心を動かす文章がバズる理由や文章を書くときに意識することから紹介していきます。
それではどうぞ!
心を動かす文章がバズる理由
まずはじめに、心を動かす文章がなぜ必要なのかについて、感情や脳の仕組みについて次の3つを紹介します。
①人は直観や感情で判断する
人の頭のなかでは、1日に35,000回ほど判断が繰り返されていると言われます。
日常生活において、人は合理的・論理的な判断よりも直感的に判断することが圧倒的に多いそうなのです。
認知心理学者で意思決定論や行動経済学を専門にしていたダニエル・カーネマンによると、人の脳内には次の2つの思考モードがあると言われています。
1.速い思考:高速な直感や感情で物事を決断するシステム
例)「物どうしの距離感」「突然聞こえた音の方角を感じ取る」など
2.遅い思考:ゆっくり合理的に物事を決断する(じっくり考える)システム
例)「複雑な計算など集中して取り組む」「狭い場所に車を停める」など
また、2つのシステムは人の脳内で常に動いていますが、「遅い思考」はほとんど使われることはなく、「速い思考」で処理しきれなくなった場合のみ使われます。
そのうえで、2つの思考モードについて、「人は直観や感情で物事を判断しがち」であるとカーネマン氏は結論づけました。
イメージしやすくするため、「速い思考」が「遅い思考」よりも優位に働く場合を考えてみましょう。
フレーミング効果
あなたは、次の2つのみかんジュースなら、どちらを選びますか?
① 「果汁90%以上」と書かれたもの
②「添加物10%以下」と書かれたもの
もしかしたら、あなたは①を選んだのはではないでしょうか?
実は、①と②で言われていることは同じなんです。
人には一般的に「果汁は体に良い」「添加物は体に悪い」という先入観があるため、印象だけで直感的に①を選びがちになります。
これは、フレーミング効果と呼ばれる宣伝広告でよく使われるのテクニックの1つです。
アンカリング効果
街に行った際、たまたま前を通った洋服店がセールをしていて「80%off!」などの赤札を見つけた際、予定もなかったのについつい予算オーバーの買い物をしちゃった経験ありませんか?
これはアンカリング効果と呼ばれるものです。
元々の基準(アンカー)になる数字を示した上で、それより上や下の数字を提示すると、印象をコントロールしやすくなるのです。
思い返すと洋服店のセールの際、
・お店に「10,000円 → 3,900円!セールで今だけ!」と書かれたポップが置いてある
・金額札は、あえて値引き前の金額が見えるように、ずらしてセール金額のシールが貼ってある
これもうまくアンカリング効果をねらったテクニックなんです。
意外にも人は、感情に支配される生き物であるということが分かります。
ですので、バズる文章を書く際は、相手の感情に配慮した書き方が求められます。
文章を書くときは情報を並べるだけでなく、感情を刺激したり心を動かすものを書く必要があるのです。
②「内容」よりも「心で感じたこと」は一生残る
文章は、読み手とのコミュニケーションです。
コミュニケ―ションにおいて、「何を言うか」よりも「相手をどんな気持ちにさせるか」の方がより重要だと言われます。
なぜなら人は、「内容(情報)」は忘れても「何を感じたか」は一生残るからです。
たとえば、誰かと会った際に「会話の内容」は記憶になくても、「親切にしてもらえた」「悲しい気持ちになった」など「印象や気持ち」をはっきり覚えてる。
そんな経験ありませんか?
感じたことや印象は、頭の中で長期的な記憶として処理をされていきます。
文章を書くとき、ただの情報を並べるだけでは、つまんないと感じた読み手は、途中で飽きるか早々に他のライバルサイトへ離脱していくでしょう。
これでは、自分のコンテンツにフォロワー数やファンを増やすことはできません。
ですので、「読み手は今どんな気持ちかな?」「読み手の気持ちに寄り添えた書き方ができているか?」と考えながら文章を書くことはとても大切なんです。
③【補足】扁桃体と海馬
ここではより理解を深めるために、私たちの頭の中で感情がどのように処理されているのかについて紹介し、バズる文章を書く上で気を付けることを考えてみたいと思います。
感情に絡めた感動体験は、強く記憶される
喜怒哀楽などの感情に絡めた情報や感動した体験は、より強い記憶として脳内に定着すると言われています。
感情を作り出す中心的な働きをする器官が、脳内にある扁桃体(へんとうたい)と呼ばれるアーモンドの形をした神経細胞の塊です。
この扁桃体は、好き嫌いなどの感情の処理、直観力、恐怖、記憶形成、痛み、ストレス反応、不安や緊張、恐怖などの反応において重要な役割を担っています。
感情が動かされることで扁桃体が刺激されると、脳内で記憶を司る海馬(かいば)という器官に「これは重要な情報だよ!」と長期記憶として情報が送られていく仕組みなのです。
つまり、読み手により強く記憶してもらうためには、感情や感動を伴う刺激をセットにすることが大きなポイントになってくるということ。
このことから、バズる文章を書く上で、気を付けることは次のことが考えられます。
・感情を刺激するような文章を書く
→ 読み手の記憶に残せることができ、ファン化や拡散に繋げられる。
人は瞬時にストレスを避ける
先ほど偏桃体は、感情に絡めた情報や感動した体験は、より強い記憶として脳内に定着することをお伝えしました。
実はもうひとつ、偏桃体には重要な働きがあります。
それは、「恐怖」「不安」「ストレス」「嫌悪感」などネガティブな感情に強く反応し、瞬時に避けるように体に命令を送っているのです。
たとえば、いきなりライオンが見えたら、「ライオンだ!」と考えるよりも先に偏桃体が「これは危ない!」と評価し、体は逃げる体勢をとります。
このときの脳から体への命令スピードは、わずか0.04秒。
脳内では、心が大きく動かされると、記憶を強化することにつながる一方で、瞬時に「恐怖」や「ストレス」をから「避ける」ように命令が下されているのです。
ここから考えると、バズる文章を書く上で、さらに次のことにも気を付ける必要があるでしょう。
・読者にストレス(「つまんない」など)を与えない文章を書く
→ ストレスを感じると瞬時に離脱される。
心を動かす文章を書くために意識すること3つ
次に心を動かす上で意識する3つのポイントについて紹介します。
①「虫眼鏡理論」:「たったひとり」に向けて文章を書く
文章を書くときは、たったひとりの人に手紙を書くつもりで、文章を書きましょう。
大勢の読み手に向けて書かれた文章は、その大勢に読まれないことがほとんどです。
これは、小学生理科の実験で行った、虫眼鏡の実験にたとえると分かりやすいです。
思い出してみてください。
小学生のとき、校庭で白い紙に太陽光を虫眼鏡で集めて火を起こす実験をしたことありませんか?
そのとき、広い範囲を照らしても火はつきませんが、一点集中で光を集めることで火がついて、燃え広がっていきましたよね。
文章も同じです。
たったひとりにダイレクトに刺さる文章を書く事で、周りに拡散されていきます。
大勢に届けたいのであれば、たったひとりに届ける気持ちで文章を書きましょう。
②読み手の気持ちを汲み取る
文章を書くときは、読み手の気持ちを汲み取ったり思いやることが大切です。
読み手は、「つまらない」「ストレス」だと感じたら、瞬時に離脱していきます。
「読み手はこの部分で飽きがきていないか?」
「自分の書いている文章にどこか、つまづきを感じる部分はないか?」など、
常に「読み手がどう感じるか?」の視点で考える必要があります。
③「情報」だけでは、価値がない。
正しいことや情報を振りかざしたところで、人の心は容易に動かきません。
昔はインターネットなどがなかったため、そもそも情報量は多くはありませんでした。
「情報への需要」があったので、情報を書いて提供していればそれで十分だった時期もあります。
しかし、今の時代は気軽にスマートフォンで検索し、大量の情報に触れることが簡単になりました。
むしろ何もしていなくても、情報がどんどん自分へ流れてくるほどです。
そんな中、飽きられないように、離脱されないように工夫をこらしておもしろくしないとあなたの文章は読んでもらえなくなっています。
心を動かす文章を書く3つのコツ
いよいよ、心を動かす文章を書くコツについて紹介していきます。
①読み手に共感する
読み手への「共感」は大切な要素です。
読み手が「こういうことあるある!」「自分と同じ感覚だ!」と感じると、「この人私のこと分かってくれそう」と信用につながります。
人は共感され、理解されたい生き物なのでしょう。
まず共感を活かした心を動かす文章の書き方をいくつか紹介します。
読み手のツッコミを先回りする
おもしろい文章、心が動く文章は「共感」の力をうまく使っています。
読み手が書き手に共感すると、文章の世界にすっと入ってもらえるようになります。
読み手が疑問に思いそうなところは、先回りして言及するか、早めに回収していきながら書いていくことがおすすめです。
具体的には、次のような感じです。
①「ダイエットで継続するの難しいですよね?最初はやる気があって頑張っても、なかなかすぐには痩せないし、結果が出ないからすぐにあきらめちゃって。
・・・・・(長々と説明が続く)・・・・・
そろそろみなさん、私が1年で20キロ痩せた方法を教えて!と思われているかもしれません。しかし、もう少しだけ待っていてください。
②説明が長いと思っている人も多いでしょう。しかし、実はここが最も大切なポイントなので、もう少し説明させてください。
つねに「こう思っていますよね?でも、こちらはこういう意図なんですよ」と「相手がなんだか居心地悪く感じ始めているであろうタイミングで、先回りして伝えると読み手は安心して読み進めることができるのです。
読み手の気持ちに寄り添って、気持ちに応えるような文章を小出しで書くことで、最後まで読まれる文章を書けるようになります。
【文章構成】「共感」と「夢」を絶妙に絡ませる
ここでは、共感を使った人を動かす文章の書き方について紹介します。
人を動かす文章は、「共感」と「夢」を絶妙に絡ませることが大切です。
ここでは具体的にダイエットを例にして紹介します。
①まずは「共感」から始まります。
「痩せよう!」と意気込んで、早起きしてランニングしたり炭水化物を無理やり抜いても、結局1か月も続かない…を永遠繰り返していませんか?
「痩せたいけど、食べたいものを我慢してたら、どんどんストレスが溜まっていく」
「いつか痩せたときに着ようと思っていたスキニーデニムが箪笥の肥やしになっている」
共感をさせることで、相手は「あ、この人私といっしょだ!」「この人の話聞いてみようかな…」と読み手は思い始めてきます。
②次に「夢」を語ります。
「実は私、2年で体重30キロ痩せることに成功したんです!
以前は太っていることがコンプレックスでしたが、今は周りの目を気にせず好きな洋服を着ておしゃれを楽しんでいます。
恋愛面も充実してきて、今年は初めてできた彼氏と一緒に海に遊びに行く約束しています。痩せるだけでこんなにポジティブに人生変わるなんて思いませんでした!」
具体的には、「こうなりたくないですか?」と相手にとってのベストな未来、夢、うらやましい気持ちを刺激する文章を書きます。
読み手は「ああ、こうなれたらいいなあ」という感じる一方で、「いや待てよ。この人だからできたんだ。私にはできない。」と思うかもしれません。
③そこで、再び「共感」をもって来ます。
「今、私の話を聞いたあなたは、「私が根気強くダイエットに打ち込んだからだ。毎回、諦めがちな自分にはムリだわ。」と思いませんでしたか?
実は私は、高校生のころから80キロを下回ったことはありません。
仕事を始めてからは、ストレスでさらに体重が増えて、職場での健康診断ではお医者さんから「肥満です。痩せないと糖尿病などの病気になりますよ?」と言われたこともあります。
そこからダイエットに取り組みましたが、何度もチャレンジしては、失敗や挫折を繰り返していました。」
こうすると、「え?この人も自分と同じだったんだ」と思ってもらえます。
共感で読み手と同じ立場にたち、夢や理想を語り、疑われたら、その都度共感を挟んでいく。
こうして読み手の心をつかみながら文章を書くと、人を動かす文章が書けるようになります。
②感嘆詞が出てくる文章を書く
あなたの文章を読んだ読み手から、「うんうん!」「へえー」という感嘆詞がでてきそうな文章を書きましょう。
感嘆詞の一覧を記載しました。
・あっ:気づき
・いいね、ナイス:賞賛
・うんうんっ、そうそうっ:納得、共感
・えーっ!まさか!:驚き
・おーっ、やった!:喜び
・はーっ:感心
・ひぃっ、ぎゃっ:恐怖
・ふーん…、うーん…:嫌悪
・へぇー、そうなんだ!:意外性
・ほほぅ、ふぅむ:感嘆
あまりにも共感がする部分が多いと、読み手も疲れてしまうので、入れすぎには注意が必要です。
もし、自分の文章を振りかえってみて、「あれ?あんまりないような…」と感じたら、こいいった反応が返ってきそうな文章を入れることで、ぐっと読みやすくなります。
③ストーリーを使う
人は、「ストーリー」に共感する生き物です。
苦労や失敗、挫折を重ねて成功を収める立身出世の物語は、誰しもがなんとなく聞いてみたくなるものですよね。
例)GoogleののピチャイCEOの2020年の卒業生に贈ったビデオスピーチ
「希望をもとうと」と呼びかけながら、インドの貧しい家庭での生いちを語りました。
「10歳まで電話がなく、大学院に入るまで、コンピュータにアクセスすることもままなりませんでした。
父は私のスタンフォード大学院への渡航費に、年収分のお金を費やしてくれました。
しかし、アメリカでの生活も苦労の連続でしたね。」
最近InstagramやYouTubeの人気ショート動画でこんなストーリーも見かけますので紹介します。
「自分の子どもが小麦アレルギーで、パンやお菓子をずっと我慢させてました。
でも食育って大事だし、同じものを食べていっしょにおいしいねっ言い合いたくて。
そこで、米粉でのレシピを考えたんです。
スーパーで買える材料ですぐに作れるし、お財布にも優しい。
こどもがおいしそうに食べている姿を見て、自分と同じお悩みをもつご家庭に向けて発信を始めたんです。」
自分の体験を素直に伝えていくことで、読み手を「ちょっと聞いてみようかな」「読んでみようかしら」という気持ちにさせてくれます。
まとめ:相手を思いやりが、バズる文章の基本!
今回は、バズる文章を書くために「心を動かす文章」について紹介しました。
より人間の心への理解を深めるために、心理学や脳科学について触れたので、少し分かりづらかった部分もあるかもしれません。
しかし、今回の記事で「いかに人間が感情に支配される生き物なのか」を分かっていただけたのではないでしょうか。
感情に支配される生き物だからこそ、
・感情を上手く刺激すること
・読み手にストレスを与えないこと
・読み手に共感すること
に配慮して文章を書くことがバズらせる文章の基本です。
今回は人間の本質の部分に触れました。
SNSでの発信で「これで良いのかな?」と迷うことがあたったら、ぜひこの本質の部分に立ち返ってみてください。
お疲れ様でした!